1000形は都営浅草線直通用として1958年に試作車の800形が4両、1959年から1978年に量産車352両が製造されました。800形は1965年に量産車と性能を揃え編入されました。
18m級片開き3扉車体で、全車電動車となっています。1958年から1960年に製造された4両編成14本(801・802・851・852・1001～1048)は前面非貫通・2枚窓となっていましたが、地下鉄乗入にあたり貫通扉設置が義務となったため、のちに改造が行われました。1961年から1962年に製造された4両編成5本(1049～1068)・2両編成5本(1069～1078)・6両編成5本(1101～1130)は当初から前面に貫通扉が設けられました。1964年から1966年に製造された6両編成12本(1131～1196・1201～1206)は前面に行先・種別表示器が設置されました。1968年に製造された6両編成6本(1207～1242)は当初より地下鉄乗入対応となり、また仕様も同時期製造された700形の要素を盛り込んだものとなっています。1971年から1978年に製造された2両編成1本(1079・1080)・4両編成12本(1301～1348)・6両編成5本(1315～1380)・8両編成7本(1243～1298)は京急初の新製冷房車で集中式冷房装置を搭載しました。
1976年からは冷房改造が行われ、1049F・1095F・1097Fを除く全編成が冷房化されました。新製冷房車と異なり集約分散式が採用されました。1988年から1994年にかけては新製冷房車の更新工事が行われ、行先表示幕の黒色幕化や内装の張替えが行われました。
需要により組み換え2・4・6・8両編成を組み、全線に渡り活躍しました。なお非冷房で製造された前期車と冷房付で製造された後期車では機器が異なることから、同一編成内に混在することはありませんでした。1986年から廃車が始まり、前期車は2005年までに、後期車も2010年6月に引退しました。